【ストーカー規制法の改正 】概要や背景を解説!何がきっかけで作られたの?

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ストーカー規制法の改正

ストーカー規制法はストーカーによる被害から守り、国民の生活の安全と平穏に資することを目的に作られました。

最初に成立したのは2000年ですが、法律の内容には不備がありましたので近年になって改正されています。

どこがどんな風に改正されたの?

このページではわかりやすく解説しています。

ストーカー規制法の改正の概要や背景、何がきっかけで作られたのか、参考にしてくださいね。

ストーカー規制法は何がきっかけで作られたの?

ストーカー規制法が作られたきっかけは、1999年に起こった事件です。

1999年に桶川ストーカー殺人事件が起こり、恋愛関係のもつれで被害者の女性は加害者の男性から殺害されてしまいました。

事件の酷さはもちろんのこと、警察のストーカーに対する対応にも幾つかの問題があったため、国民を守る目的でストーカー規制法が作られたわけですね。

そもそも、ストーカー規制法で何を取り締まっているのか具体的な内容について見ていきましょう。

つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき 被害者の自宅や職場で待ち伏せしたり、家に押し掛けたりする行為
監視していると告げる行為 電話やメールを使って、「いつも君を見ているよ」と監視していることを伝える行為
面会や交際の要求 被害者が嫌がっているのにも関わらず、無理矢理面会や交際を要求する行為
粗野または乱暴な言動 自宅の前で大声を出したり「死ね」などの乱暴な言葉を吐いたりする行為
無言電話、連続した電話・FAX・Eメールの送付 相手が拒絶しているのにも関わらず、何度も電話やメールを送る行為
汚物などの送付 動物の死体や汚物を郵便で送付したり知り得る状態に置いたりする行為
名誉を傷つける 文書やメールによって相手を誹謗中傷する行為
性的羞恥心の侵害 インターネットを使って卑猥な画像や動画を送り付ける行為

ストーカー規制法により、加害者に対して警察から警告を与えたり悪質な場合は逮捕したりできるようになりました。

ストーカー被害の件数は増え続けていますので、当事者にとってありがたい法律です。

ストーカー規制法の改正の概要や背景をまとめてみた

ストーカー被害の相談件数がどのくらいなのか、以下では主な行為形態別でまとめてみました。

<つきまとい>
平成25年:659件
平成26年:1,015件
平成27年:1,059件
平成28年:1,635件
平成29年:1,419件

<面会・交際等の要求>
平成25年:722件
平成26年:1,060件
平成27年:938件
平成28年:1,728件
平成29年:1,019件

<無言・連続電話>
平成25年:501件
平成26年:825件
平成27年:672件
平成28年:791件
平成29年:836件

参考:ストーカー事案の概況

年々増え行く被害を顧みて、ストーカー規制法は2000年に作られてから複数回の改正を繰り返しています。

ここ最近では、2016年の12月にストーカー規制法が全面的に改正されました。

今までの法律では不備があったため、ストーカー被害に遭う人をしっかりと守ることができるように変わったのです。

以下ではストーカー規制法の改正の概要や背景をまとめていますので、一度目を通しておきましょう。

ストーカー規制法の改正で変わったこと

ストーカー規制法の改正後は、ストーカー被害に対する主な規定が変わりました。

具体的にストーカー規制法の改正で何が変わったのか見ていきましょう。

新たな規定 「住所の付近をうろつく行為」「TwitterやFacebookなどSNSを用いたメッセージ送信」「インターネット掲示板にみだらな画像を投稿する行為」などが追加された
禁止命令等の制度の見直し つきまといや待ち伏せを繰り返すストーカー犯に対して、最初に警告をせずに禁止命令を出すことができる
ストーカー行為に係る情報提供の禁止 ストーカー行為を行う可能性がある者だと知りながら、相手方の名前や住所などの個人情報を提供することを禁止する
ストーカー行為の被害者に対する措置 個人情報管理の措置に関する規定の新設で、避難のための民間施設における滞在支援や賃貸住宅への入居に関する規定が追加された
ストーカー行為の防止に関する措置 新たな規定として、「加害者を更生させる方法」「被害者の健康回復の方法」「調査研究の推進に関する規定」が設けられた
ストーカー行為の罰則 ストーカー行為が親告罪から非親告罪に変わり、被害者からの告訴無しで逮捕できるようになった(罰則は1年以下の懲役または100万円以下の罰金)

改正後に変わった大きな点としては、ネットストーカーへの対応です。

ストーカー規制法が成立した2000年は、当時の連絡手段としてEメールは一般的ではありませんでした。

しかし、2012年に神奈川県逗子市で引き起こされたストーカー殺人事件では、被害者に対して何度も脅迫を匂わすメールが送られていました。

ストーカー規制法で「Eメールの連続した送信」は対象外と法律で決まっていたため、警察は動くことができなかったのです。

この悲惨な事件がきっかけで、ストーカー規制法の中にメールの連続した送信やつきまとい行為、SNSへの連続した書き込みを追加して改正されていますね。

また、禁止命令等の制度の見直しも大きな改善点で、ストーカー規制法の改正前と改正後の違いをまとめてみました。

改正前 被害者が警察に警告の申し出をして実際に警告をストーカー犯に行い、それでも従わなかった場合に禁止命令を出すことができた
改正後 最初に警告をしなくても禁止命令等を出せるようになった(緊急時の場合は聴聞を禁止命令等の後に回すことができる)

少しでもストーカー被害の拡大を防ぐ目的で、ストーカー規制法は改正されているわけです。

ストーカー被害で警察に相談する時に押さえておきたいポイント

ストーカー規制法の改正で、今では気軽に警察に相談できるようになりました。

一人であれこれと悩んでいても解決に繋がるとは限らないため、ストーカー行為が激しくなっているのであれば早めに警察に相談すべきです。

しかし、警察にもできることとできないことの両方がありますので、相談する時に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。

  • 口頭でストーカーによる被害を全て話すのは無理があるため、何をされたのかノートにメモを取っておく
  • 電子メールやSNSのメッセージ、電話の着信履歴などのストーカー被害の証拠をしっかりと集める
  • 単なる被害相談だけではなく、告訴を行うのも選択肢の一つだと心得ておく

以前までは、「警察に相談しても意味がない」「警察は全く動いてくれない」というのが現状でした。

ストーカー規制法が改正された今ではちゃんと対応してくれますが、ストーカー被害を受けている証拠集めは重要です。

「ただストーカー被害を受けている」と伝えただけで一斉捜査をしてくれるわけがないので、自分一人の力で証拠を集めるのが難しい時は探偵事務所に依頼してみましょう。

まとめ

ストーカーは皆さんがイメージしている以上に身近な存在で、インターネットを利用したコミュニケーションツールが発展したのが大きな理由です。

スマホで簡単にメッセージを送信したり他人とコミュニケーションを取ったりできますので、誰でもストーカーの被害者になる可能性はありますね。

ストーカーの被害を抑えて国民の安全を守る目的で、ストーカー規制法は改正されました。

ストーカー規制法の大きな改正は、「うろつく行為の禁止」「SNSやネット掲示板を規制の対象にする」「親告罪から非親告罪に変わった」という3つです。

ネット上のストーカーが規制法の対象になりましたが、自分の身を守るためには日頃からインターネットの使い方を見直してください。

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