男性も女性も、ストーカーによる被害に遭う方は少なくありません。
誰かに尾行されたり嫌がらせのメールが大量に届いたりと、ストーカーによる被害は多種多様です。
このページでは、ストーカーになりやすい人の心理と傾向についてまとめてみました。
目次
ストーカーの定義とは?
ストーカーになりやすい人の心理や傾向を見ていく前に、まずはストーカーの定義について説明します。
元々ストーカーは英語の「stalk」(ストーク)から生まれた言葉で、つきまとい行為を反復して行うことです。
以下では、規制の対象になるつきまとい行為を幾つか挙げてみました。
- 自宅や職場での付きまといや待ち伏せ
- 相手に監視していると告げる行為
- 面会や交際の要求
- 乱暴な行動
- 無言電話や電子メールの送信
- 名誉を害する事項の告知
- 性的羞恥心を侵害する物品の送付
自分と全く関わりのない人に対してストーキング行為を行うケースは少なく、多くは知人や恋人なのが特徴ですね。
別れた恋人のことが忘れられず、執拗に相手に付きまとっているうちに本格的なストーカーになることも少なくありません。
ストーカーになりやすい人の心理と傾向はこれだ!
ストーカーやストーキング行為を軽視している方はいますが、凶悪犯罪に至る可能性も十分にあります。
危険な心理状態のストーカーもいますので、正しい知識を得ておかないといけません。
ここではストーカーになりやすい人の心理と傾向を幾つか紹介していきます。
相手に拒絶されてしまった
元恋人や元妻に拒絶されたことをきっかけに、ストーキング行為を行うタイプが拒絶型のストーカーです。
ストーカーの種類の中でも非常に多く、「最初はよりを戻すための行為」⇒「だんだんと復讐するようになる」とエスカレートしていきますよ。
拒絶型のストーカーになりやすい人がどのような心理状態なのか見ていきましょう。
- 相手に対する執着心が強い
- 自尊心を傷つけられた被害者意識を持っている
- 関係喪失を繋ぎとめる目的で悪あがきをする
恋人や夫婦の関係を続けたいがために、ストーキング行為で相手に嫌がらせをするわけです。
失恋を受け入れられないような人は要注意で、「相手が好きという自分の気持ちは大事にするが、相手の気持ちを思いやることはできない」といった特徴があります。
相手と相思相愛になることを強く願っている
相手と相思相愛になりたいと強く願っている方は、親密追求型のストーカーになりやすいのが特徴です。
自分が好きな人と相思相愛になる目的で、一方的に好意を押し付けていきます。
相手に好意を伝えたいと考えるのは普通の人でも一緒ですが、親密追求型のストーカーは次のような心理状態に陥りやすいのです。
- 自分の孤独感や窮状を救ってくれるのは彼女(彼氏)しかいない
- ストーキング対象の相手に保護者的な愛情を求める
- 孤独感をストーキング行為で少しでも和らげたい
彼女や彼氏を理想の異性だと妄信的に考えて、周りが見えなくなってストーキング行為を繰り返します。
他人の性格を受け入れる包容力や許容力が低い人ほど、親密追求型のストーカーになりやすいので注意しましょう。
相手に恐怖や混乱を与えたい
ストーカーの対象になる人物は、元カノや元彼など一度は親密な関係になった相手が多くなっています。
しかし、あまり親しくない人やほとんど知らない人に対して、恐怖や混乱を与える目的でストーキング行為を繰り返す憎悪型のストーカーも少なくありません。
以下では、憎悪型のストーカーになりやすい人の心理や傾向をまとめてみました。
- ストーキングを起こすきっかけは相手に問題があると考える(自分は被害者という妄想)
- ストーキング行為をしても当然だと自分を正当化する
- 日々のストレスや不満を相手にぶつけて解消している
自分とあまり親しくない人でも、一度何かされると徹底的に仕返しをしたり恨んだりします。
些細なことでも記憶に鮮明に残っていますので、「直ぐに恨む」「直ぐにひがむ」といった性格の人は憎悪型のストーカーになりやすいのです。
自分の欲求を相手にぶつけたい
自分の欲求を相手にぶつける目的のストーカーは、無資格型という種類に分類されます。
人格障害などの精神疾患を患っているケースが多く、良し悪しの判断を下せないのが特徴ですね。
無資格型のストーカーがどのような心理で相手に対してストーキング行為をするのか見ていきましょう。
- 付きまとい行為や嫌がらせ行為に対して罪悪感を全く感じていない
- 相手は自分の欲求に応えるのが当然だと勘違いしている
他人の気持ちには全く興味がなく、自分の欲求や欲望を満たす目的でストーカーになる傾向があります。
精神疾患を患っている人は正常な判断ができないため、無資格型のストーカーに付きまとわれると非常に厄介だと心得ておきましょう。
ストーカーになりやすい人の性格をまとめてみた
「ストーキング行為をしよう」という心理状態に陥るのは、元々の性格と深い関係性があると言っても過言ではありません。
病気が原因でストーカーになる人もいますが、どちらにしても自己愛が強すぎて自分が最も可愛いと考える傾向があります。
ここではストーカーになりやすい人の性格をまとめていますので、一度目を通しておきましょう。
- 完璧主義者で自分の失敗を絶対に許すことができない
- 他人が自分の意思にそぐわない自由な行動を取るのが許せない
- 自分の行動には寛容でも他人のミスは許せない
- 「相手は自分のことが本当は好きだ」と固定概念が強い
- 感情のコントロールが上手くできない
- 寂しがり屋で一人でいるのが怖い
- 自制心が利かないので正常な判断ができない
- 嫉妬深くて他の異性との関係を遮断しようとする
付き合う前の段階でも、「この人はもしかしたらストーカー気質があるのかも・・・」と気付くケースがあります。
本人は特に意識していなくても、知らず知らずの間にストーキング行為を繰り返すようになることは意外と多いのです。
ストーカーの約80%は男性ですが、近年では男性に対してストーキング行為を行う女性も増えました。
「自分勝手で強引」「相手の気持ちに鈍感」「嫉妬が激しすぎる」という性格の人はストーカーになりやすいので、身近に当てはまる人がいる場合は十分に気を付けてください。
今までの生活環境もストーカーになりやすいか決まる!
個人の性格だけではなく、今までの生活環境でストーカーになりやすいのかどうかある程度判断できます。
具体的にどのような生活を送っているとストーカーになりやすいのか幾つか挙げてみました。
- 厳しい親の元で育った
- 男尊女卑の家庭に生まれた
- ネグレクトやDVを受けた経験がある
- 過去にいじめられた経験を持つ
- 今までに大きな失敗をしたことがない
親から価値観を押し付けられたりネグレクトを受けたりして育っていると、「その環境から逃れるためにどう他人の気を引けば良いのか?」という心理が生まれます。
つまり、自分の身を守る行為として誰かに対してストーキングしやすく、過度なストーカーに陥るわけです。
まとめ
ストーカーの心理状態は、大きく分けると次の4つです。
親密追求型 | 相手と相思相愛になることを願うタイプ |
憎悪型 | 相手に恐怖や混乱を与える目的のタイプ |
拒絶型 | 最終的に復讐の感情に変化するタイプ |
無資格型 | 精神疾患を患っているタイプ |
元々の性格や生まれ育った環境で、ストーカーになりやすいのかどうか決まることもあります。
ストーキング行為を行う人の中には正常な判断を下せないこともありますので、少しでも不安な方は専門家に相談してみましょう。